◆ 自治会と他組織との関係 (2016.1.23更新)

 ■ 地域に在る組織 (2016.8.20更新)

我々の住んでいる地域に関連している行政組織や自治組織は、一体幾つ位在るのでしょうか? 市区町村により大きく異なる(名称も異なる)と思われますが、10数組織位は在ると思われます。

・自治会/町内会/区会/部落会等
・自主防災組織 ※自治会内部組織の場合も有ります。
・自治会連合(協議)会
・地区協議会
・区長会
・小・中学校 PTA/各種PTA委員会
・PTA父親の会
・PTA地区会(子ども会)
・校庭開放委員会
・民生児童委員
・児童館保護者会
・防犯協会
・交通安全協会、等等

それぞれの組織は、皆ある目的を持って活動しています。「住み良い環境作り」、「子供の健全育成を図る」等等の目的は、多くの組織で共通な目的と思われます。これら組織について少し考えて見ます。

[課題1]一般に役員のなり手が居ない!
但し、PTA役員は、なかば強制的に選出されるので、充足していると考えられます。
[課題2]人手と予算が有るが時間が無い組織と、人手と時間が有るが予算が無い組織が有り、それぞれ活動に制約が生じている場合が有ります。人手と時間と予算が有効化されていない!
[課題3]幹部役員が、他の組織の役員を兼務する場合が多い。
[課題4] 行政側が、自治会と連動するために設置した組織が有る。これらとの連携が実は難しい。


■ 組織のネットワーク化
■■ 自治会に代わる地区協議会の創設

東京都周辺地域では一般に自治会の組織率が低いので、小学校通学区を基準に「地区協議会」を設定し、300万円の地域振興政策案の提案権(議会で採用されれば、実施される)と補助金年間50万円を与えて自治会に代わる組織化を図ったケースが有ります。 この組織は、地域にある各種組織(自治会、PTA,健全育成、民生児童委員、学校開放、消防団、商店会、個人等)をネットワーク化する組織ですが、「各組織の上位組織ではない」と規定されています。結果は、平成11年2月から15年かかって14/20=70%の組織率です。

地区協議会の狙いは、自治会と異なり「行政側で明確に地割を把握出来」、「総数も少なく行政側も管理可能」と考えたと思われます。

■■ 地区協議会が未設置の地域とは?

地区協議会が設置されていない地区を見ると、有力な自治会に反対されている地域か自治会が無い地域です! 地区協議会の活動内容が自治会の活動内容とほぼ同一のため、自治会側が反発してしまい、「自治会無視!」と感じられたと思われます。

今まで述べましたように、自治会は弱体化し、問題だらけの組織かも知れませんが、地域の問題は、自治会抜きに考えてはいけないと思います。

■■ 地区協議会の本来の活動

地区協議会が、本当に組織のネットワーク化のための組織としたら「地区協議会の説明」も「活動の仕方も誤っている」と思われます。現状は、「大型自治会としての活動」になっているように思います。
本来的には、

・各組織の現状を報告し、余裕の有る資源(人手、時間、予算)を公開する。
・各組織で困っている事を報告
・各組織の活動を、協議・調整し資源配分をやり直す。

べきです。
この場合、現在は構成員に「個人」が認められていますが、これは不適切だと思われます。個人では、組織を代表出来ませんので問題の解決が図れません。

■■ 調整能力の有るリーダーが必須

本提案には、重要な前提条件が有ります。それは、優秀なリーダー/調整役が必須と言う事です。輪番制で単純に回って来たからリーダーになる程度では、残念ながら上手く行きません。多数の利害の異なる組織間を調整出来る調整能力の有るリーダーが必要です。